bikakushidaの日記

27歳金融サラリーマンが32歳までに2000万円の資産形成を目指すブログ

【書評:本多静六著「私の財産告白」】〜好景気時代には倹約貯蓄を、不景気時代には思い切った投資を〜

「私の財産告白」(本多静六著)を読了しました。

多くの投資家のみなさんがお薦めしており、書評を書いている方が揃って「古い本だが、記載されている倹約手法や投資手法は現在でも十分通用する」と賞賛していたことから、興味を持ち、購入したものです。

 

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この本は、昭和25年に当時85歳の本多翁が、自身の財産形成に関する知見やサラリーマンとしての処世術などをあけすけに、時にユーモアを交えて記述した本です。

 

印象に残った3つのポイントを以下に紹介します。

 

①「四分の一天引き貯金法」

「あらゆる通常収入を、まず四分の一を天引きにして貯金をし、残り四分の三の収入で生活をする。臨時収入は全部貯金する」ことで、「雪だるまの芯」をつくり、それを株や山林買収に当てることで、あとは面白いように大きくしていくことが出来たとのことです。

 

時代が違うので、山林を買うことは出来ないですが、まずは倹約をして元手を作ることは現代と同じです。

 

先に決まった額を天引きして貯金をし、残った範囲で生活をするというスタイルを定着させることが重要であることは当たり前ながらもこれまで出来ていなかったことなので、これを機に給与口座から自動引き落としとなる預金口座を開設し、貯金をすることにしました。

 

本多静六はこのようにして、貯金を開始して15年後には株式配当や利子収入が勤労収入を上回るまでになったということです。

 

 

②「好景気時代には勤倹貯蓄を、不景気時代には思い切った投資を」

当たり前のことですが、本多静六はこの言葉を守って実践することで、財産を築くことに成功したとのことです。

 

私は現在の好況・株高の状況下においては、リスク資産のポジションを増やすのではなく、元手資金を増やし次の株価下落時期を待つというスタンスでいます。

 

日々様々な記事を見ていると、あれこれ手を出したくなってしまうのですが、自制する上で非常に役に立つ格言です。

 

 

③「人生即努力、努力即幸福」

前半は財産形成を主なテーマとして扱っていますが、後半は本多翁がこれまでのサラリーマン人生から得られた知見を記述しています。

 

財産形成にまつわる前半のみならず、こちらのパートにおいても、現代人にとって非常にためになること感じることが書かれています。

 

人生を楽しくするためには人生の大半のウエイトを占める職業を道楽化すること、そして職業を道楽化する方法はただ一つ、勉強をすることだと述べています。

 

初めのうちこそ多少の苦しみを経る必要がありますが、一生懸命に取り組むことで、やがてその仕事の面白みが分かるようになり、自己の大成に繋がるとの記載を読み、仕事を道楽とするためにより一層努力をしたいと前向きな気持ちになることができました。

 

 

 

以上、3つのポイントを紹介しましたが、古い本とはいえ確かに財産形成にとても役に立ち、サラリーマン処世術も合わせて身につけることができる良書と感じました。

今後の実践に向けて、繰り返し読んでいきたいと思います。